Validation Policy for HOT tasks #osmjp

HOT で実施されているプロジェクトについて、ステータスが「完了」となったタスクの内容を確認する Validation 作業を行っています。

確認を実施する上で自分が見ているものを残すことで、自分の確認作業にブレが生じない様にすることを目的としてメモを残しておきます。
前提として、プロジェクトは建物のトレースを要求しているので、建物以外の地物については確認作業の対象外としています。

建物の過不足

トレースすることが許されている次の画像を切り替えて撮影されている建物がトレースされているかどうかを確認します。

  • Bing 航空写真
  • 電子国土基本図(オルソ画像)
  • 平成28年熊本地震 ○○地区 正射画像
  • 農研機構の公開する基盤地図情報2500の建物縁(エリアに存在する場合)

基本は最も判読しやすい画像をベースにしていますが、複数の画像を切り替えることで過不足を認識できるようにしています。
正射画像が最新(撮影日が4月15日または16日)なので最終的に正射画像に存在する建物のみがトレースされている状態が望ましい状態として確認をしています。
正射画像がない場合には Bing 航空写真等最も新しいと思われる画像で確認を行います。

また、Bing 航空写真では雲によって地表を確認できない場合もありますが、その場合には極力別の(参照して問題のない)ソースを確認して建物の有無を見ています。

建物が直角であること

複数の建物が曲がって合体していたり構造として斜めや円弧になっていない限り建物の角は直角であることがほとんどです。
特に Bing 航空写真や正射画像で明らかに角が直角である建物のトレースが直角でないケースでは指摘の対象としています。

トレースで直角を作る方法は Twitter でツイートされているものもあります。

ノードが道路と共有されていないか・道路をまたがっていないか

道路オブジェクトの近くにある建物をトレースしようとすると、建物のノードが道路に含まれてしまったり、道路を越えて建物を配置してしまうことがあります。
道路と一般的な家屋が一体、または家屋の上や下にと道路があるような構造はまずないと思いますので指摘の対象と考えています。

本当に家屋と道路が立体交差している場合には layer タグを使用する必要があるのでそのタグがなければやはり指摘することになります。

建物が重なっている

道路と同じく家屋同士が立体交差している構造はまずありませんし、立体交差しているなら layer タグの使用が必要ですし、立体交差している一棟の建物であれば一個の建物として描くかやはり適切なタグ付けが必要になります。

指摘をした場合のコメント等

指摘事項があった場合にはステータスを「差し戻し」に変更します。セルが紫色になっているものが「差し戻し」のものです。
「差し戻し」にする場合には極力コメントを添えているので、再トレースの参考にしていただければと思います。

  • 矩形建物が矩形に描かれていないものが残っています
  • 複数の建物がトレースされていません
  • 南東の建物の隣にトレースされていない建物があります
  • 北西の交差点付近にトレースされていない建物が3棟ほどあります

というようなコメントをセットするようにしています。

ご意見ありましたらよろしくお願いします

自分も Validation 作業は初めてなので問題のある確認作業がありましたらご指摘いだければ幸いです。

震源が移動していることもあり範囲が広く、比例してマッピング対象が多いことからすぐに終わる作業にはなりませんのであせらずにやっていきましょう。