マッピング地域の紹介

この記事は OpenStreetMap Advent Calendar 2018 の1日目の記事です。

Windows10 + IE 11 で HackMD の内容が表示されなかったのではてなブログに移動しました。

自分でマッピングしている地域と主なマッピング方法を紹介しようと思います。

3地域ありますが(「主な」とは)どの地域も基本的にアームチェアマッピングです。

埼玉県杉戸町

実家があり、osm を始めた最初の頃から断続的にマッピングしている地域です。

日本で Yahoo/ALPS データのインポートが始まる頃に最初の集中マッピングをしていて、Yahoo/ALPS データのノードの多さや接続の形状が主観的によくないと判断し、町の外周部から内側に向かって Bing から道路のトレースを行っていました。

次に集中的にマッピングを始めたのが基盤地図情報のトレースが出来るようになった頃で、千葉県に接する東側から建物を書き始めました。
埼玉県さいたま市浦和区川越市のトレースと平行して現在もボチボチ思い出したように建物を書いています。

その後、2015年頃にアジアにマッパーらによる日本の道路データクリーンナッププロジェクトに連動して道路など地物のクリーンナップを行いました。
当初の道路トレースの後に地震による岩盤のスライドがあり、地物の地球上の位置が相対的にずれていたり、道路の建設などを反映する更新を行いました。

杉戸町では杉戸町富岡町川内村地域間共助推進協議会を中心に東日本の震災の教訓を元にした協働型災害訓練という催しを行っていて、避難所の運営などの災害対応シミュレーションを行っています。その中でOSMを使ったアームチェアマッピングのワークショップも行われ、広い地域で建物が追加されています。

建物については西側1/3が割と残っていて、しかもそこは街の中心地と新興住宅地があるため全体として概ね半分程度のカバー率と推測しています。


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ソースは道路が Bing と基盤地図情報、建物は基盤地図情報をトレースしています。

埼玉県川越市

現在住んでいる地域です。
この地域には hatochan というベテランマッパーがおり、道路の多くは hatochan が自転車で廻ってマッピングしていて、高いカバー率になっています。

ある日 hatochan が市街地から建物をトレースしている事に気づき、触発されてトレースをするようになりました。もっとも、あまりにマッピング地域に近いからスタートしたので、反対側から始めればよかったかなと思ってるところです。

中心地の建物を概ね書き終えた後、市域の南東側を中心に建物を書き始めました。現在は建物が南東から北西側にかけて多くマッピングされていて、北東や南側が手薄です。今後北西側から時計回りに建物をトレースしていくつもりでいます。
手前 Tasking Manager でタスクを用意して進捗を眺めていますが、まだ先は長そうです。

観光地という側面も持つ川越市なので観光資源の周辺は積極的に POI の追加もしていきたいところです。


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建物をトレースする際のソースは基盤地図情報を背景にしてトレースをしています。

埼玉県深谷市

現在最も注力している地域です。
オープンデータになった航空写真のトレース許可を申請いただき許可されたことで、高精細な画像からマッピングできます。

タイル化された航空写真を元にまずは道路の形状変更と追加を中心地に行っているところです。航空写真が高精細なあまり、油断すると様々なものをトレースしてしまうため、トレースする地物を絞ってマッピングする方針にしています。


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こちらも手前 Tasking Manager でタスクを用意して進めています。航空写真の鮮度もあるため早めに終わらせたいのですが、ランチタイムに少しずつ進める程度になっています。

基盤地図情報のトレースについて

基盤地図情報はインポートしてはいけませんが、トレースすることができます。
データをダウンロードしただけでは JOSM などで読み込めないため、次のような手順でトレース元画像にしています。

  1. ダウンロードサービスからダウンロード
  2. 基盤地図情報ビューアシェープファイル
  3. QGIS で不要属性の削除、EPSG:4326に変換
  4. GeoServerWMS

何気に 2. の段階で JOSM のオープンデータツールを使って読み込めますが、うっかりアップロードしてしまうのが怖くて WMS にしています。